好きなことをしている人には勝てない

東京と音楽

いきなり本質ですが、好きなことをしている人って「努力」ってなに?って感覚の人が多いんですよね。

周りから見るとすごく努力してるように見えても当の本人は努力しているつもりがない。

努力してる=好きじゃないってことなんでしょう。

それに気付いたのが音楽バンドでした。

僕は福岡での高校生活卒業後、中学時代からハマっていたバンドを本気でやりたいと思い、メンバー1人と2人で東京へ上京しました。

今でも鮮明に覚えています。

朝の丸の内線の満員電車具合…。思い出しただけでも吐きそうになるぐらいの満員でした。

東京は生きるだけでも大変だな…と。

大好きだった音楽

そんな東京生活も慣れ、バンドとバイトを繰り返す日々。

ジャンルとしてはパンクに近いロックというか独自性を前面に出すニッチなジャンルのバンドでした。悪く表現すると「キワモノ」です。

凄く個性を重視していたので、周りからも一目置かれるようになり、ライブを重ねるごとに、知名度が上がっていく。
コアなファンが増えていく。

今思うと、すごく楽しくて充実した日々でした。
音楽で飯食えたらさぞかし最高だろうなと…。

もしあの時代にYouTubeがあったらどうなってたんだろ?って思うときもあります。

好きなものを疑いだした瞬間

そんなこんなの音楽漬けの日々を送る最中、25歳ぐらいかな?
うすうすと感じていたことがありました。

「はたして俺は本当に音楽が好きなのか?」と。

というのも、ライブ後には色んな関係者と打ち上げをやります。

レベルが上がってくると打ち上げに参加するメンバーの質も自然と上がっていく。

そんな中で彼らの音楽への情熱を異常に感じることがありました。

「あそこのセブンスが…」とか、「あのタイミングで裏打ち行く?」とか…。

専門的な話で盛り上がる周りを見ていると「ああ、この人たちは本当に音楽が好きなんだな~」って。

月に3~4本のライブをこなしていくうちに好きだったものが義務化していく。

モチベーションが上がらない。
ライブ本数を増やしすぎたことも原因ではあるのでしょうが、練習もライブもしたくないと思うことが増えてきた自分がいました。

やる気が出ない…これが限界というやつか。

いや、そもそも音楽を始めたきっかけは?など色々な考えが頭をめぐり、出した答えが15年間情熱を注いだ音楽とのお別れ。

バンドの解散でした。

周りからは「これからなのにもったいない」等、すごく温かい言葉を貰いましたが、本人がやる気が出ないのにどうやってお客さんを喜ばすことが出来るんだ?と思うと正しい判断だったと思います。

好きことをするということ

僕は身をもって体験しました。
好きなことをしている奴には勝てないということを。

嬉しいことにウチには子供が4人もいてくれています。男男男女の4人兄弟です。
(僕も全く同じ男男男女の4人兄弟の次男坊)

自分の経験からか、子供達には「自分の好きなことをしなさい」と言って育ててきました。

そんな育て方をしたせいか、長男は小学1年生でサッカーに夢中になり、そのままの勢いで高校では全国大会も出場。

高校卒業後は日本での大学進学は選ばずドイツでプレーをするという、最短で「世界で通用するプロ」になるという同年代のサッカー選手としては華々しい道を辿ました。

ドイツではサッカーするだけで給料も出る5部でプレーし、4部(セミプロ)昇格寸前のことです。珍しく長男から電話がかかってきました。

いつもはラインでやり取りしてるので電話は珍しいな?と思いながらも電話に出ると、「父ちゃん、ごめん。俺、サッカーやめるわ。

今まで金出してもらったり色々助けてくれたのにのにごめん」と。

一瞬戸惑いました。
が、理由を聞くと「俺は世界一のサッカー選手になるためにドイツに来た。でも気付いた。こいつらには勝てないって。
だってこいつら本当にサッカーが好きなんやもん。

オフの日もボール蹴ろうぜとか誘ってくるし、国中がサッカー中心で回っとる。こんな奴らには勝てん」と。

悔しいのか申し訳ないのか分かりませんが、泣きながらの電話でした。

その言葉に妙に納得がいきました。
僕の音楽と同じだ…と。

しかし、本当にサッカーが好きで、暇さえあればDAZNでサッカーの試合を見るほどの長男ですらこの壁があるのか?と。

僕は何も反対せず、最後のプレーは見に行くからなと告げ、ドイツへ行きました。

それが彼の最後のユニフォーム姿です。僕も長男も身をもって体験しました。

好きな奴には勝てないということを。

因みにウチは次男坊も三男坊もサッカーをしており、次男は全国大会出場、U16日本代表にも選ばれ今年9月からはアメリカの大学にサッカー留学する予定です。

三男も今はサッカーが楽しくて仕方がないようです。

長女の娘は何故か空手がやりたいとのことで空手をやってます。

周りからは妹はなんでサッカーじゃないの?って良く言われますが、僕は本人が好きなことをすることが一番幸せだということを本気で理解しているので、「本人の人生ですから」とサラッと答えています。

好きを仕事にすることは最強

長男は途中で彼なりに自分の人生を見つめ、考え抜いたうえでの答えでしょう。

親として彼のプレーが見れなくなるのか?という寂しさはありましたが、それも含め彼の人生です。

当たり前ですが、好きなことをするということは楽しいんです。

楽しいってことは幸せなんです。

僕は人間は何のために生まれてきたのか?という哲学的な問いには「幸せになるため」です!と大声で答えられる自信があります。

幸せは人によって尺度が違いますが、誰にでも産んでくれたお母さんがいます。

クローン人間でない限り、死ぬほど痛い思いをしてまでも、あなたをこの世に産みだしてくれたお母さんがいます。

僕は父親なので、嫁や母親の子に対する本当の想いまでは分からないと思いますが、父親であろうと母親であろうと間違いなく共通している想いがあります。

それは「何であれ、その子の幸せを願う」という揺るぎない気持ちです。

そう考えると、人の子である我々は幸せになる義務があるんです。

少なくとも不幸であってはならないんです。

なので、子供達にはサッカー人生が終わった後の人生のこと。

「好きなことを仕事に出来るように少しずつでもいいから考えときな」と伝えてます。

仕事って言うのは当然顧客がいてこそのビジネスにはなりますが、もし本当に好きなことだけをやってビジネスが成立したらなんて幸せなんだろうって思うこともあります。

僕は人の助けになり、その人やその家族が幸せになり、感謝されることが好きでこの仕事をしています。

でも、本当に好きなのかどうかは分かりません。

明日になったら違うことをやりたいと思う可能性もあると思います。

ただし、本気になれない嫌いなことを仕事にすることはないでしょう。

とどのつまり、好きということは最強なんです。

子供の頃の気持ちを持ったまま仕事をしている人を見ると「幸せそうだな~」って思う50歳のおっさんの今の気持ちでした。

少しでも何かの参考なれば幸いです。

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NAOTAKA HOSHINA
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